おっぱいバレー
4/20(月) くもり(微妙な天気)

これは間違いなく「かつて男子だった」人のための映画である。
オジサン向けというとタイトルゆえに誤解されてしまうが、それでもこれは完全に一定の年齢層以上を狙ったものに違いない。それも男子限定。グループでチャリンコ乗り回して、あちこち出かけていれば完璧。

原作からあえて昭和の時代、それも70年代に設定を変えた監督には拍手を送りたい。
「おっぱい」を気軽に見ることもままならなかった時代だからこそ、あの王道青春ドラマはより輝いて見える。
こっそりエロ雑誌を拾ったり、成人映画館の前を意味の無く往復してみたり、新聞のラテ欄で大人向けの番組のタイトルだけでイマジネーションがふくらんでいた時代。

なんとも懐かしく、それでいてほほえましい。
あぁ、自分がもしあの場にいたら、やっぱりバレーに打ち込んでいただろう。

綾瀬はるかをキャスティングしたのも大正解。
妙なセクシーキャラではあの味は出ないし、出自がグラビアなのでボディバランスも申し分ない。
長澤まさみでは新米教師には見えないし、あの綾瀬はるか特有のほんわかした空気感がちょうどいい。
ちゃんと先生に見えたし。

ぶっちゃけ「僕の彼女はサイボーグ」の方が思い切ったアングルだったが、「おっぱいバレー」はそもそもそのタイトルから内容は大きく乖離しているため、セクシーショットは必要ない。
『これは青春ドラマで、綾瀬はるかのおっぱいを見ようと思うこと人には向かない』と、ことごとく映画評で書かれているとおり。ただ悲しいかな、心のどこかで期待してしまうのが、いくつになっても男子たるもの。
ラテ欄で期待して親の目を盗んでやっとのことで見た11PMの「大人のマル秘特集!」が予想通りじゃなかったことが、一度や二度じゃなかったはずだ。

内容はとにかく王道。
しかし不良がスポーツで更正して甲子園を目指すのとは似て非なる。
おっぱい見たさに懸命に頑張る彼らは、何も変わらない。
実直なまでのバカさだ。
もちろん思春期特有の潔いまでのバカさ。
女子にバカにされ、強面の先輩には頭が上がらず、平気でくじける。
それこそが等身大の、あの当時の中学生。
だからこそラストシーンが生きてくる。

冒頭の、まるで「2001年宇宙の旅」を彷彿とさせるシークエンスにまず度肝を抜かれたが、キチンと最後につながっているあたり「そうだったのか!」と唸ってしまった。

あと全編にちりばめられる綾瀬はるかの「え?」の声と表情がサイコー。
映画自体はとにかく「バカだなあ」と顔がほころぶ場面ばかりで大満足だったのだけど、鑑賞前にチケットを買い求めるときに一回、鑑賞直前のもぎりで一回、鑑賞後パンフを買い求めるためにもう一回、都合三回も「おっぱいバレー」と音に出さなきゃいけないのは、もはやなにかのプレイなのではないか?と思わざるを得ない。
しかも妙に意識するから破裂音の「ぱ」と「バ」が言いづらいし…。

<今日の判定> ◎
掛け値無しにいい映画だった。
ただし男子限定。女子にはわからないだろう…。

テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

【2009/04/20 22:07 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
ウォッチメン
4/6(月) 晴れ(かなり暖かい)

現在、お暇をいただく身としては、いかに有効に時間を使うかが一日の終わりに後悔し沈まずに済む最良の方法。
見たい見たいと思っていた「ウォッチメン」は3時間あまりの上映時間をゆうするため、タイミング的に朝一かレイトショーでの鑑賞がベスト。なまじ日中に行くと、一日の予定が立たなくなる。
ただレイトショーでは終了時刻が日付をまたいでしまい、今ひとつ躊躇していた。
ということは朝一の一択。これがタイミング逃しの最大のウィークポイント。気を許すとすぐに上映時間になってしまう。
今日はギリギリで滑り込む。すでに「トランスフォーマー・リベンジ」の予告が流れていた。
残念…。予告も楽しみのひとつなのに、グズグズしていたらこのざまだ。
おまけに駐車券の3時間無料ももらい忘れている。
しかし今は映画に集中だ。

最初に時計を確認したのは、すでに1時間半をまわった頃だった。
原作が圧倒的な世界観だとは知っていた。
プレミアがついていて翻訳版が入手しづらいことを知っていたため、映画公開とともに別会社から再版された際にはそっこう注文していた。むろん映画を見るまで読まずにとっておいてある。
主要人物の名前だけくらいしか内容はインプットされていない、比較的まっさらに近い状態での鑑賞。
Dr.マンハッタンはCGキャラなのかなんとなく違和感を感じたが、その抑揚のない声にしびれた。
主人公格のロールシャッハも渋い声でかっこよく、ただメイン級二人は表情のないキャラゆえ、なんとなくアニメを見ているような印象を受ける。
どこかで見たようなヒーロー像は出自はパチモンながら、本物かと思わせるほどの存在感。
作り出したアラン・ムーアの手腕に寄るところが大きい。
それが実写になり、無名に近い役者たちが演じる。
無名とはいえ「クローバーフィールド」の時もそうだったが、むこうの役者層の厚さには正直舌を巻く。
安定感がありすぎる。

聞くところによると、ディレクターズカット版は200分を遙かに超えるらしい。
ようはそれだけカットしているというわけだ。

スーパーヒーロー論に対して切り込んだ作品なのに、予告編ではサスペンス色を打ち出しているため、映画評はあまりふるっていない。
それはしかたがないだろう。
日本人にとってのスーパーヒーローはウルトラマンであり、仮面ライダーであり、彼らは一様に自身の存在意義を悩んだりはしない。能力の異なるヒーローがチームを組むこともない。
ましてやバットマンやスーパーマンとはいささか微妙に異なるデザインの「一般人から見れば偽物」がヒーロー論をかましたところで、どれだけの日本人が食いつくというのか。
アメコミ好き、グラフィックノベル好き、いわばその筋の好事家対象の映画なのに。
「ダークナイト」のバットマンとは、一般的知名度が違いすぎる。

かくいうわたしは、3時間をけして長いとは感じさせない内容に大満足だった。
それが証拠にパンフとクリアファイルまで買ってしまった。
シルク・スペクターの尻がよかったのと、Dr.マンハッタンの荘厳なイメージがとにかく気に入ったもんで。

各ヒーローそれぞれの正義のとらえ方に、ただただラストは圧巻だった。
大国アメリカならではのヒーローと、その正義像。
これ、日本では生まれようがないわ。
しかも原作ができたのが85年。
巨大化したDr.マンハッタンに対してひれ伏して降伏する北ベトナム軍の姿がとにかく印象的。
あれはウルトラマンだ。
しかも一国のために働くウルトラマン…。
勝てる気がしない。

今夜はじっくり読むとしよう。

<今日の判定> △
映画で満足したのに○になっていないのは、その後の反動のため。
夕刻あたりは、どうにもこうにもならず×だったし。

テーマ:ウォッチメン - ジャンル:映画

【2009/04/06 23:01 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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