12/3(土) 雨(日中10度以下、現在16度とか)
湊かなえ原作の書き下ろしドラマ「境遇」。 うーん。 文字として読んでないし、映像としての脚色もあるだろうけど、今イチだったなあ。 前作の「往復書簡」の方がよっぽどどんでん返しが効いている。 なんかテクニカルな部分が鼻につき、しかもリアリティの積み重ねができていないから、なんとも薄っぺらな印象だった。
ここでいうリアリティというのは、別に究極的な現実描写ではなく、ちょっとしたしぐさやシチュエーションの積み重ねのこと。 子供を誘拐されておろおろしない母親。もっと取り乱すでしょ、普通は。 それなのに「新聞記事の打ち合わせに出かける」か? ありえない。 警官がわざとらしくそばを通るのに、葛藤すら見せない。 ミスリードのための話と、それが済んだら舞台から降りてしまうキャラクター。 実に浅い。
二時間強見ていて、松雪泰子は役柄で印象が完全に変わってスゴイ役者だとあらためて思うのと、西村雅彦が滑舌悪すぎて初登場時三回ほど何言ってるのかわからなかったことくらいか。 あとりょうが時々戸田恵子に見えたのと、若い頃と言ったら猫も杓子も谷村美月を使うこと。 いや谷村美月は嫌いじゃないけど、なんか回想シーン専用役者みたいで不憫だなあと。
|