SOME CANDY TALKING 高円寺high
12/27(金) 雨のち曇り(8.8度)

昨日よりまたのどに違和感。
また風邪をひいたのかもしれない。なんというもろい身体か…。
ただ今日は高円寺でプラムソニックの出演するライブがある。
前回、同じ場所のライブを、やはり調子が思わしくなくギリギリ悩んであきらめてため、今回は這ってでも行きたい。
というのも先日のPerfumeドーム公演が自分的にかなり不完全燃焼であり、このモヤモヤをスッキリさせたかったと。

ただ高円寺highはフロアが禁煙で、音もいいハコ。
といっても去年は一度も足を運んでないかもしれない。オーラルヴァンパイアを見に行ったのが最後か。
入ってみて驚いた。
こんなに狭かったっけ?
もう少し広かったイメージだったが、ライブハウスに行くようになったきっかけとなるバニラビーンズのライブを見に行ったのが初めて。まだ赤黒の衣装の頃で、ちょうど新年明けてすぐだった記憶。あのときの対バンがオーラルヴァンパイアで、そこから聴くようになったんだっけ。

開演時間が押したようで、ちょうどトップバッターのバンドがやり始めた頃に到着。
背後のプロジェクターに「Ruby」と書いてあった。
ゴスっぽい格好の女性ボーカルと、なんだかゴテゴテにデコレートされたショルキーのビジュアル系のような格好の男性となんだか普通の格好のギターとドラムという構成。
ベースがいないのね。
ボーカルの子、なんかすごくハイキーで、ちょっと歌が聴き取りづらい。
でもなんかおもしろい歌い方。
ケロミンの小さいのを使ってたけど、これも周りの演奏にかき消されてしまい、もったいないなあ。
ショルキーの方のMCが結構おもしろかったのに、フロアで笑っている人いなくてアウェーなのかなと思ったり。

時間的にまだ早い時間だから、フロアも隙間がかなり目立つ中、プラムソニックが登場。
最前列いきなりぶっ込む勇気はなかったけど、かなり前寄りで見ることに。

プロジェクターに映し出されるVJがお世辞抜きでかなりかっこよく、またキーボードのY.Kさんが八墓村よろしく頭に二本レーザーポインター光らせていて、映像とのマッチングがすばらしい。
続いてボーカルの結羽さんが登場。手首に光るリング、手には同じく光る銃?を持ってる。
VJをかけている関係上、演者は逆光気味。
ただそれゆえ、装着した光り物が映えて実にかっこいい。
映像とトータルコーディネートされてる印象。

一曲目はなんと「素粒子マクロファージ」。この曲、ライド感があって楽曲の中でも特に好き。
でも好きな曲なのに、サビに来るまで曲名がわからなかった。

というのも、音源で聴くのと全然印象が違うのだ。

打ち込み系テクノなので、ライブのハコでの爆音になるだけで、ボーカルの生歌の印象の変化くらいだろうと高をくくっていたが、これはうれしい誤算。

普段CDで聴くのとライブで聴くのが違うのは、生演奏のバンドものの特権だと今日の今日まで思っていたし、テクノ系でもボーカルが生で聴ければいいやとしか考えて無くて、打ち込みとキーボード演奏なのに、ここまでCD音源と曲の印象が変わることに、ある意味衝撃的ですごくうれしかった。

CDを初めて買ったのが四枚目のアルバムがリリースされる直前だったと思うので、音楽を聴くようになって二年くらい経つ。
今まで幾度となくライブに行けるチャンスはあったのに(去年後半は経済的な理由で難しかったが)、今日まで足を運ばなかったことに激しく後悔した。

ボーカルの結羽さんは伸びやかに歌いとても元気いっぱいで、キーボード演奏のY.Kさんも激しいノリ。

何だろう、この楽しさ。

映像、パフォーマンス、音楽、どれも世界観がバッチリ決まっていて、近年まれに見る目から鱗のライブシーンだった。

帰宅後、復習ということで聴いているけど、これはこれでいいけど、やっぱりライブがいいなあと。
結羽さん、ぴょんぴょん跳ねていてかわいかった。

アルバムは全部持っているのだけどこの興奮を伝えたいし、ツイッターでよく目にするシールがおまけにつくということで物販スペース脇で待機。
正直、興奮冷めやらぬまま次のバンドで薄まるのが嫌だったので、そのまま帰る方が好ましかったのだけど。

ただ次に登場したRISというモデルのような女性ギターボーカルと、男性ドラムというちょっと不思議なユニットもけっこう良かったので、これはこれでよし。

デビューアルバムから押さえていくことも考えたけど、ここは大好きな曲の収録されている四枚目をチョイス。
シールだけでなく、サインもいただいてほくほく。

惜しむらくはキーボードのY.Kさんともお話ししたかった。
結羽さんに「CDと曲の印象が全然違っていて、すごくよかったです!」と興奮気味に伝えると「ライブでやるうちに変化していってこの形になった」とのこと。

そうだよ。ライブは楽曲がアップデートされていく楽しさもあるんだよ!
打ち込みテクノ系でもただ音源データを爆音でかけて、ちょいちょい小細工するようなエフェクターでごまかすのではなく、プラムソニックのようにキーボード演奏でもまったく印象が変わるようにすべきだわ。
ボーカルの結羽さんの首元、ライブ終了間際には汗で光っていたから、その熱量をもっとフロア全体で受け止められればサイコーなのに。
池袋の電マニがホームのようなので、奇数月の第三日曜開催(しかも今年で十周年だそうで!)は予定を入れないようにしないと。
ホーム公演だと、またさらに違う印象になるんだろうなあ。
楽しそうだなあ。

比べるのも失礼な話なんだが、音圧も全然でアレンジも皆無だったPerfumeのドーム公演より、お世辞抜きではるかによかった。

なんか興奮気味に「すごくよかった」しか言えない貧困なボキャブラリーが恨めしい…。
きもい、おっさんじゃないか、これじゃ…。

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【2013/12/28 00:38 】 | ライブ、音楽関係 | コメント(0) | トラックバック(0) |
Perfume 東京ドーム
12/24(火) 晴れ

知人に⊿ツアーin横浜アリーナに連れて行ってもらったのが、初Perfume。
次がさいたまスーパーアリーナのJPNツアー時。
数年越しでしかライブは行けてない。
チケットがとにかく取れないから、行きたくても行けないというのが本当のところ。

だから、今回のドーム公演は、すごく楽しみにしていた。

LEVEL3も聞き込んだし、振りコピこそできないけど、やたらにMCが長くトータルの上演時間が三時間を越えることはすでに経験済み。
水分は持参しないと絶対にアカン。

帰宅後に鮮度を保った状態でのメモ書きした感想は以下の通り。

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あーちゃんのMCの妙。
かしゆかの執拗なドラえもんの物まね。
のっちの客席カップルのいじり。

どれをとっても、会場全体を引き込むすばらしいMC。

アルバムLEVEL 3は、ライブを前提とした曲作り。
ゆえにオープニングからの三曲、途中の激しい縦ノリのダンスパート「Party Maker」、珍しくしっとりとした生歌披露の「ふりかえるといるよ」、そしてラスト曲がアルバムと全く同じ構成。

結局、パフォーマンスもさることながら、MCの重要性をとにかく感じた。

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一夜明けると、もっと様々なことが頭をもたげてくる。

まず今回のドーム公演が、ほとんどアルバムの構成と同じだったこと。
もちろん「エレクトロ・ワールド」や「コンピューターシティ」のような初期曲を大事にセトリに組み込んだり、定番曲の「ポリリズム」や「チョコレイト・ディスコ(2012-Mix)」、「ジェニーはご機嫌ななめ」なども押さえてある。

ただMCでの「今回のアルバムはライブを想定したものを作ってもらった(制作時にはライブ公演は未定だった)」発言。

でも、これひねくれた捉え方をするなら、アルバムの楽曲をライブ用にアレンジしたりMIXし直したりしないで、そのまま使うってこと?

現にアルバムの一曲目、二曲目は「はい、ここで歓声があがる」的な意図的な前奏の盛り上げがある。もちろん音源として聴いているとすごくアガル部分ではあるが、それがそっくりそのままライブシーンで使われるのはどうなのだろう。

いわゆる生演奏だったら、CDの音源と実際のライブ会場でのPAの違いで、まるで印象が変わる新鮮さがある。
しかしPerfumeは打ち込み音源だ。
しかも東京ドームは、もともと音楽コンサート向けには作られていないはずで、音響効果も悪い。

実際、初めて連れて行ってもらった横浜アリーナは、オープニング曲が流れた瞬間音に飲み込まれる衝撃で「あぁ、これが本物の迫力だよ」と感激したものだし、二回目のさいたまスーパーアリーナでも同様だった。あのときは最上階の、ライブパフォーマンスを見るには最悪の席だったが、それでも音はガンガン突き抜けてきて、会場に来た意義を感じさせてくれた。

今までの中で、今回の席は一塁側、比較的下の方の位置で、演者のスケールは1/87くらい。
※1/87はヨーロッパ往年の模型メーカーロコのスケール。
今までで一番大きめに見える座席だったし、前日のフィギュア観戦で双眼鏡も買ってあったからだいぶマシなはず。

それなのに音はまるで突き抜けないし、とにかくステージが遠い。
誰かがレビューしていたが、ほとんどパブリックビュー​と同じ。
同じ場所にいるはずなのに、巨大モニターでの鑑賞。

Perfumeは歌唱よりもダンスパフォーマンスがウリなはず。
それなのにドーム公演だと、その迫力を感じることができるのは、運良くアリーナ席が当たったごく一部。
ようは小さなライブハウスでの公演で抽選に当たった選ばれしものたちのてい。
それ以外の球場の座席にいるものたちは、一塁側、三塁側、外野席、二階席どれもこれも同じ。いわゆるパブリックビューで楽しみましょうなのである。

ダンスをローアングルからカメラが左から右になめ、ぞれぞれのアップ。
カメラワークはこればっかり。
プラス気合いの入ったCGワークが映し出されるのだけど、これはどう考えたって事前に作ったものだし、だったらダンスだって事前に撮ったものかもしれない。僕の位置からでさえ親指姫程度の大きさのスケールなんだから、そこで実際に踊っているのかどうかなんてわかりゃしない。
アリーナなら音がガンガン押し寄せてくるので、その興奮度で気分が高揚していたが、今回のドームではそれがない。

なんかすべてが遠くで起きている出来事。

それを強く感じたのは、Perfumeの三人が球場内(と言ってもアリーナの外周あたりで、スタンド席には遠い位置)を移動車に乗りながら何かを投げているシーンを見たとき。
クリスマスイブゆえにプレゼントということなのだろうけど、その恩恵にあずかれるのはアリーナ席の一部のみ。

あげく最後の最後で無数の風船が会場内に落ちてくるのだが、落ちるのはやはりグランドのみ。スタンド席にはもともと飛んでこない仕様。

なにこの不公平さは。
グランド席(アリーナ)には運が良ければお土産付き。
同じ料金なのに。
それともファンクラブは倍の値段のチケットでアリーナ確保とかされているのか?

一塁側スタンド席の僕ですらそうなのだから、二階席や外野ではさぞ他人事に感じただろう。

たしかに全員に行き渡るのはどだい無理がある。何せ4万5千人だもの。
でもさ、クリスマス公演ならば、それこそチラシの一枚でもいいじゃないか。
入場時に量産されたメッセージカードのたぐいでも配ればいいのに。

運がないから取れなかったではなく、そもそもその風船がやってくるこないの線引きがされた会場運営には大きな疑問が残る。それならチケット番号なんかで抽選で当たる方が、どんだけ公平か。

もちろん下手したら演目よりもMCの方が長かったのではと思うしゃべりタイムやコール&レスポンスで広すぎる会場との一体感をはかるイベントは打っていたが、でもよくよく考えたらこれは別にライブとはほとんど関係ない。
楽曲内でアクションするのは往年の「エレクトロ・ワールド」と「ジェニーはご機嫌ななめ」くらいで、アルバム曲ではただひたすら手拍子が鳴り響く。

「なんで踊らずに全曲手拍子なんだ」とあきれている感想を目にしたが、ようはライブ慣れしていない観客がほとんどで、音に合わせて体を動かすという習慣がないのだろう。
だからどんな縦ノリの曲でも手拍子一筋。
いや、それは楽しみ方の一つだから、僕はそこまで気にならなかったけど。

生歌があったのがせめてもの救いだった今回のライブ。

でもCDと同じ音源でアレンジ無くそのまま使うのって、正直ガッカリ。
音源には音源の良さがあるが、会場で聴くものはまた特別なものでないと、打ち込み系やパフォーマンス系(しかも会場がでかすぎるからパブリックビュー状態で本人たちの動きがほとんど目視できない)では、「会場行かなくてもライブDVD見て盛り上がってた方がいいかも」と思ってしまう。

特に今回は開演前にモニターを使った工夫もなく(⊿だったかJPNだったか忘れたが、開演までPerfumeの三人が目元を覆ったアップの映像がずっと流れてた)、BGMも聞き耳立てないと聞こえなくらい小さい音量で、ひょっとして舞台演出のスタッフが変わったのかもしれない。

アリーナクラスより小さな箱ではできないだろうけど、正直ドーム公演はもういいかなというのが正直な感想。
MCは確かに良かったけど、でもそれだけが楽しいってのはいささか筋違いに思えたのは、一晩たって冷静になっているから。
やはり音圧のあるハコでの公演を狙って行きたい。

コール&レスポンスで一体感を味わってそれで満足ってのは、本来の音楽コンサートとは思えない。
やっかいなファンの戯言でしょうけど、僕は音楽を聴きに行ってるんです。騒ぎに行くわけじゃないんで。

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【2013/12/25 20:07 】 | ライブ、音楽関係 | コメント(0) | トラックバック(0) |
全日本フィギュア 女子フリー ソチ代表選手発表
12/23(月) 晴れ

15時にさいたま新都心駅で待ち合わせて、北与野駅で帰路についたのが22時半。
その実、7時間に及ぶ観戦となった。
ちなみにこれでもアイスダンスは未見でペアから見たわけだけど、それすらジュニア二組、シニアは一組なので、実質女子フリーが大半を占める。

今回は出走順表(言い回しは正しくないけど)もしっかりゲットし、前回よりも上の階ゆえに双眼鏡も事前購入。ただガチャ目なので、やはり見づらい…。

直前の情報で、昼の番組「ひるおび」に佐野稔とともに出演していた武田奈也が物販の売り子にいるというのを聞きつけ、まずそこでボルテージ上がった。
基本的にフィギュアスケートは浅田真央が14歳だったか、まだ荒川静香が現役の頃から見始めているので、この元選手も見ているはずなのだけど、引退していたのは知らなかった。
ただとにかく笑顔が魅力的で、番組内では佐野稔がほとんど話している隣でにこやかに頷いている印象だった。
ようはついさっきまでテレビ画面の中にいた人が生で見られると。

買う予定はなかったブランケットを購入し、サインを入れてもらい、写メも撮らせてもらう。
ただフィギュア観戦の観客のほとんどが女性ということもあり、ある意味バーゲンや福袋争奪戦を勝ち抜ける女性のしたたかさを肌で感じた。
男性諸氏メインのアイドル握手会のような前に割り込むとか隠し撮りのようにカメラを断りもなしに向けることはほとんどないため(イタイ客はいても)、なかなかに衝撃的だった。
並んでいたつもりが前に三人くらい割り込まれたし、その中でも極めつけは何も買っていないのにペンと台帳を渡してサインをねだる人とか、ちゃんと商品を買って写メを撮らせてもらっている後方から勝手に撮っていくとか、女性はタフである。

ただひるおびがらみのお話ができたので「ほとんど佐野先生がお話しになって、わたしはしゃべってないですけどね」と聞けたのは、かなり貴重。さすが体育会系縦割り社会なので佐野稔の敬称は「さん」ではなく「先生」なのね。

というわけで、観戦前からかなり興奮気味で間違った意味をあえて用いるなら「テンション上がった状態」。

また危惧していた4階からの観戦も、前回と違いリンクを真横から(しかも正面スタンドの位置)見るため左右の移動幅が掌握できて、まったく杞憂だった。
スケール的には肉眼で1/48くらいだけど迫力は充分。
むしろ持参した双眼鏡で見ると、その移動幅について行けなくて、見失ったり左右に目標を追うので酔ってしまう。
またいかに手ぶれがひどいかも実感するため、演技開始食後や終了時のように演者の位置がほぼ固定されているときだけ使うことにした。

メイングループの登壇までかなりの時間を要するので(第4グループは19時15分からなので4時間もある)さてどうしたものかと思うも、目の前で繰り広げられるフリー演技は女子ゆえに華やかで、そこまで苦にならず。
むしろ昨年テレビでピックアップされていたような時期有力選手が第1グループにいたり(庄司理沙がこの位置にいることに驚いた。相当にスランプだった模様)、下位ランクの選手たちと上位選手の違いが素人でもわかって興味深い。

これは自分に当てはまることなのだけど、一応ドットでご飯を食べることのできる僕だが、S級や一流のすさまじいレベルの人たちと比べるべくもなく、その実力は劣る。
しかし一応はプロとしてやらせてもらっているので、同じリンクには上がっている。
そのことに少なからず誇りは感じているし、一流に届かなくても一生懸命自分の持てる力でがんばるほかない。
なんだかそういった部分で下位選手にシンパシーを感じてしまった。

メインの第4グループは超有名選手四名に、今季調子の良い新たな風となる選手が二名。

前日のショートでは、それこそみなノーミスで完璧な演技をぶつけ合い、点数も拮抗。

一番手となるのは宮原知子。まだジュニア然としたかなり若手の選手。これがこの第4グループの最初というのは、端から見ても尋常じゃないプレッシャー。
とにかく会場は、最初のジャンプが成功するか否か固唾を呑んで見守る。
そして成功するや、割れんばかりの拍手。
おそらくここで選手は勢いに乗っていく。
宮原選手は一番手に飲まれることなく、すばらしい演技で終えた。

そして続くは鈴木明子。ジャンプが決まるたびに拍手、美しいスピンでまた拍手。最後の決めでスタンディングオベーション。
貫禄、風格を感じさせる本当にすばらしい演技で、いつまでも完成が鳴り止まない中、リンク入りするのが安藤美姫。
テレビではどう映ったかわからないが、滑り始める前にもう感極まっている印象。
泣いているのでは?と、1/48の兵隊人形くらいしか見えないのに、そんな空気感が出ていた。
そして二回目のジャンプでまさかのすっぽ抜け(たしかサルコージャンプ。アクセルとこのサルコーだけ僕にもわかるようになった)。

テレビでは感じられないのは、あの会場のジャンプをミスした瞬間の恐るべきガッカリ感だろう。観衆の誰しもが「あーあ」とため息をつき、それが演者の全身に降り注ぐ。
無名の選手ならまだしも、期待を一身に受けての一流有名選手だと、その失望への負のエネルギーは計り知れない。
僕も含め、観客にもちろん悪意なんて無い。
ただ「うまくいかなかった」に対して素直に感じる「このミスで鈴木選手や宮原選手と同ランクにはいけない」がストレートに安藤選手に降り注いでしまう。

前回見たのは男子のショートだったので「まだ明日がある」があったが、今回はフリー。
しかも代表選考を決める重要すぎる試合。

その後、安藤美姫はミスを重ね、素人目に見ても後半ばてていて、演技にキレがなかった。
前日にテレビで見たショートのすばらしい演技の続きを期待してたのだけど、なんか気負いすぎて力んでしまった印象。
父親を公表しないデキ婚で、「お母さんでもオリンピックに」なんてなめたこと言ってるんじゃねぇ!というネガティブ意見を見事に払拭した昨日のショートだけに、実に残念だった。

失意の安藤の後に登場したのは、今井遥。この選手はこのグループの中で、唯一知らない名前(宮原はショートで印象に残っていた)。
普通だったら有名選手の代表権争いに気圧されるだろうに、そこがやはりこの最終グループにエントリーされるだけはある。
これも安藤美姫のミスでややお通夜ムードになりかけた会場を沸かせるよい演技で、続く村上佳菜子にうまくバトンを渡した結果になった。

その村上選手は、鈴木選手に続けとばかりに、これもすばらしいミスのない演技。
特に最初のジャンプが決まり、二回目のジャンプを決めた後から、会場の空気をものにして最後までその勢いで見せてくれた。

こうなると大トリを飾る浅田真央への期待値は天井知らずだろう。
でも普段の彼女ならそれに答えるメンタルを持っていると思うし、きっと先の選手たちに負けない、いや格の違いを見せつける演技を見せてくれるだろう。
そんな観衆の期待を双肩に乗せて最初のジャンプ、トリプルアクセルに挑む。
しかし失敗。
ただ前日の羽生選手も最初のジャンプ(4回転サルコー)をミスっても、そんなことものともしない立ち直しで以降のジャンプはノーミス、最高の演技で終わらせている。
浅田真央のトリプルアクセルは今季決まったこともないし、だから会場はそこまで失望には包まれなかった。

しかし二度目のコンビネーションを絡めたトリプルアクセルがすっぽ抜けて、しかもコンビネーションにならないという、にわかに信じられないミスを犯したその瞬間、もう完全にお通夜だった。

「なんで?」という無数のクエスチョンマークが、浅田選手を襲ったに違いない。
さらに信じられないのは、後半のジャンプでもミス。
手拍子こそあったが、最後のステップはもはや悲壮感以外の何物でも無かった。

本人の同様は表彰式でも明確で、賞状で首から提げたメダルが隠れてしまっているのにも気づかず写真撮影されていて(村上佳菜子はすぐに気づいて直していた)、ショックの大きさを隠すことすらできていない様子だった。

そして今回、ある意味もっとも注目されているのは、ソチへの代表選手発表。
アイスダンス、ペア、女子の表彰を終えた後、30分ほどのインタバルを挟んで、いよいよ登壇する代表選考委員会。
その前に、表彰時に議員の橋本聖子が選手の名前を読み上げて授与するのだけど、あからさまに読みづらい日本人とのハーフというだけで日本代表に選ばれている男性選手をことごとく噛んでしまい、間違えていたのは正直噴飯もの。
誰しもがたとえそれがDQNネームだとしても、自分の名前には誇りを持っているし、それを間違えるのは失礼千万。
僕も石丸はまだ理解できるまでも、なぜか市村と間違えられるケースが少なくなく(最近、かつてない間違いの宗丸というのがあったが、なにをどうすればそんなミスが生まれるのか異次元の発想にただただ感服した)、そうじてとても不愉快である。
読みづらく、どこできるのかもわからない横文字名前ゆえ間違えてしまいやすいだろうが、前もって読み込んでおけばそれはある程度回避できるだろうに。
そもそも、そんな横文字名前で日本代表にするのが間違っていると思えてならないが…。

高橋大輔の名前がコールされたのは、最も最後。
しかも思わせぶりなタメがあり、「た」の音が聞こえた瞬間、本日一番の黄色い歓声が上がった。
真央ちゃんが失速してしまったため、競技での大歓声は期待がかなわなかったため生まれることなく、むしろ誰しもが望んででももし選ばれなかったらという本人以上に周りの応援しているファンたちをやきもきさせた一夜を越えてコールされた名前に最大限の賞賛は頷ける。
まさに会場が一体となった瞬間。

その場に居合わすことのできたことは、かつて無い興奮と幸せ。
ルール自体、ジャンプの判別もほとんどできない僕ではあるが、またぜひ会場に足を運んでみたいと強く感じた。

あの歓声で持ち上げる瞬間、逆にため息で押しつぶす過酷さ。
それが衆人の前で演技するということ。
テレビでは感じることのない、きわめて正直で残酷なシステム。

テーマ:フィギュアスケート - ジャンル:スポーツ

【2013/12/25 01:52 】 | たわいもない日記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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