キック・アス/ジャスティス・フォーエバー
2/28(金曜) 晴れ(17.8度)
キック・アス/ジャスティス・フォーエバー

明日になれば映画の日なのに一日早くに見に行くこの酔狂さ。
いやいや、金曜は単にユナイテッドシネマの会員割引で1kで見られるから、それを利用したまで。
午後に作業ができるように、朝一9時20分の回に出向く。

あくびは一度も出なかったが、見終わったあとの高揚感もなく、なんか前作に全く届いていない印象。

その原因は展開がとにかく間延びしすぎている点。
悩めるヒーローというのはもはや古今東西でやり尽くされていて、平凡なぼんくらが形だけのヒーローに目覚め、でもそのウラでは正義の処刑人が暗躍していて、その二者が数奇な巡り合わせで出会うという実にわかりやすく入りやすい内容だった前作が、完全に凡庸なヒーローものになってしまった。

あくまでサブキャラだったヒットガールは見事に主役昇格。
成長著しいクロエ・グレース・モレッツがもはやちびっ子でなくなってしまったのはさほど影響なく、むしろ繰り返される「約束は破らない」という台詞がキーワードのように用いられるものの、その約束自体がなんか弱い。
育ての親に反抗しないのは、この際いい。
ミンディはもとから従順な子なのだろう。
かなり振り切れていたビッグダディに育てられていたくらいなので実は個がなく、暴力衝動の固まりとして描いた方がよかったように思う。
彼女がなぜ普通の生活を求めたのか、全くしっくりこない。
例えば自分の暴力衝動を抑えられなくて、一般社会に溶け込むべく葛藤するではダメだったのか?

スクールカーストも今ひとつパンチが効いて無くて、カタルシスを感じさせるには徹底的に痛めつけてその逆襲っていうのがセオリー。
ミンディが脚光を浴びて、すわ陰惨ないじめの開始か?と思ったら、全く別の話が挟み込まれ、忘れた頃にしょーもないいじめが入る。

そう、登場人物を二人にしてそれぞれを描くようにしたもんだから話が一本化出来て無くて(もちろん複数主人公でも面白い作品はいくらでもある)、片方が進んで途中に別の話が入ってといちいち流れが途切れる。
さらにはもう一人悪役サイドも描いているから、もうどうしようもない。

ヒーローチーム、悪役チームもそれぞれ思わせぶりにキャラが紹介されるが、結局見せ場のあるのはマザーロシアだけ。
ジュム・キャリー演じるスターズ(略)大佐は、もとマフィアの殺し屋という触れ込みで度を超した正義を期待したが、振り切れていたビッグダディに遠く及ばす。

キックアス大ピンチに颯爽と現れるヒットガールの図式は前作ほどの高ぶりがない。
演じるクロエが成長してしまったから、あのちっちゃい子が悪人相手に無双するという外連味が薄れてしまった。

むしろマザーロシアの警官相手に無敵な立ち回りの方がよっぽど楽しい。
しかしあの見せ場だって、肝心のキックアスの彼女(?)が痛めつけられるシーンの代わりだから、話の内容にはまったく沿っていない。

ロボコップの冒頭、マーフィー殉職シーン(本当は死んでないけど)のあのねちっこいリンチがあるからこその後半での盛り上がりなわけだから、そういうセオリーは大事だと思う。

キック・アス2では、肝心な部分が別のものに差し替えられているからキャラクターに感情移入できず、前作にあった「やっちまえ!」的な気分にならない。

正直、期待しすぎていた感はある。
なにしろ前作がカタルシス満載の傑作映画だったし、パート2が作られるといいながらずいぶん待たされたし。

監督が替わった(調べたらよりによって脚本も書いていた…)だけでここまで変わるものなのね。

原作は相当凄惨らしいので(未読)、ちょっと読んでみようかな。
【2014/02/28 23:06 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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