ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション
8/14(金曜) 雨のち曇り(31.8度)

普段利用しているユナイテッドシネマの系列館豊洲に「ミッション・インポッシブル」が体感アトラクション映画と評判の4DXで上映されているというので一週間前に予約したものの、すでに座席は端しか無く、当然のように満席。

端かあと思いつつも、いざ入ってみると中央やや左寄り(スクリーンを見て)程度で一安心。
それよりなによりシートがとても深く、前の座席との空間も広い(席が揺れるからだと思われる)。
普段はヘッドレストに頭をもたれかけて鑑賞することは無いのだけど(興奮するとどうしても前のめりになるため)、すぐ脇からプシュプシュと空気が来るし、背もたれもマッサージチェアのように時折押されるので、これは椅子に深く腰掛けてヘッドレストに頭を乗せて見るのが作法の模様。

この一週間、久しぶりに映画館で見ているが、以前は次回上映の映画予告がほとんどだったのに、「進撃の巨人」も「ミニオンズ」も(いずれもユナイテッドシネマとしまえんで鑑賞)一般的なCMがとにかく多くて辟易。
しかもこれからやる映画や、すでにやっている映画の予告とか流すし、予告編を見て「お、これはなかなか面白そう」と新たな出会いを期待している身としては面白くない。

ところが4DXは、その企業CMが皆無。映画の予告編ばかり。
しかも4DXのデモムービーから、シートが揺れはじめる。

これが予想以上の振動で、食後すぐだと気持ち悪くなるのでは?レベル。
水しぶきはメガネに水滴がつくほどひどいものでは無く(そりゃそうだ)、でもスクリーン下方からのスモークは画面が見づらくなるくらい本格的。

コイツは期待できる!

と思った矢先に流れたのが「進撃の巨人」のアニメ版予告編。
正直、なんで揺れるのか全くわからないし、ヘッドレストからプシュプシュうるさいし、「これはアニメ向けじゃないな」と。
画面とシンクロしている感じが全くしなくて、かえって画面に集中できずダメな印象。
もっとも「進撃の巨人」にはこれっぽっちも興味が無いので、よけいにそう感じたのかもしれないが。
ちなみにアニメ版の方が巨人がしっかり不気味な画になっていて好感持てた。

さて肝心の「ミッション・インポッシブル」なのだけど、間違った表現を承知で常にハイテンション(本来の意味はものすごいストレス。テンション=緊張なので)をキープし、文字通り手に汗握る展開。
トム・クルーズの自殺願望でもあるんじゃ無いか?と思うほどの身体をはったスタントシーンも、そもそもなんであんな画を撮ろうと思ったんだ?監督、気が狂ってんじゃ無いか?と。
CGでも充分迫力は出せただろうに、なんでまた輸送機の翼の上に立って、さらに胴体部分にしがみついて本当に上昇させるのか!

初めてこれを予告編で見た時、普通の映画なら「すごいCGだなあ」で済むが、なまじ前作の「ゴースト・プロトコル」でドバイの高層ビルシーンが実は全部トム自身がスタントした実写だとあとで知って「いやいや、いくら何でもCGだろ。でもドバイのシーンでもCGっぽかったのにメイキングで本当に宙づりになってたし、トムならやりかねない。でも一体どうやって撮ったんだよ、気が狂ってる」とこれを見た瞬間、劇場の大画面で見なきゃ損を。

今回、宣伝文句が「全て本物」と、まるでタイのリアルヒッティング映画で「全部(打撃を)当ててます」状態。
ようはそれだけ安全性を徹底的に考え、計算し尽くした実写映像ってこと。
素人のyoutube無謀映像とはわけが違う。

事前にくだんの輸送機シーンはメイキングも流し、ハッチ前方からワイヤー一本でトムがつながっていて(つーか、一本かよ!と。CGでワイヤー消しもラクだな…)、それで一発Okayかと思ったら8回もテイクを重ねたという。
8回ですよ!
トム・クルーズ、おかしいだろ。
パンフに離陸前、滑走路を走る輸送機の翼の上のトムと、胴体部分にスタッフがカメラを構えるメイキングショットが載っていたが、役者だけでなく撮影チームも命知らずなことやってる。

そんな普通の映画ならクライマックスで「よ、待ってました!」など迫力ショットが、なんとOPというフルコース頼んだらいきなりメインディッシュ来てしまって、このあとどうなるの?状態。

もともと事前情報で輸送機のシーン以外に6分間の潜水シーン、時速100キロ強でのハイスピードバイクチェイスの三つが大きな見所とメイキングで話していたので(輸送機以外はあまり画面は見せない)、もちろんこれだけでは終わらないとは思ったものの、もっとも危険なシーンがよりによって冒頭の数分とは恐れ入った。

ただ心配していたすさまじいアクションシーンだけでストーリーは箸休めかもしれないというのは全くの杞憂で、ストーリーはシンプルながらぐいぐいと引っ張っていき、先の展開が「どうなってしまうの?」と話サイドからも手に汗握らせてくれる。
誰が味方で誰が敵(の内通者)でわからないのも定番ながら、やはりすごくよい。

そしてトム、というか劇中のイーサン・ハントはスーパーマンかと思いきや、そうでもない人間的な部分もちゃんと描写していて、それがまたいいんだ。
ネタバレになるからかけないけど、本来は「大丈夫か?」と思う部分もクスっと笑わせてしまう演出の妙。

それにしてもバイクチェイスシーンは、上記二つに比べてぶっちゃけありきたりとも思えるので(字面だけ見たら特に)それを最大の山場に持ってくるのはどうなんだろうと思ったが、まさかミッション・インポッシブルでマッドマックスがみられるとは思わなかった。
隣の人には申し訳なかったけど、何度も「うわっ」と声が出た。
いやあれ、スタントマン死んでるって。
スピード感も4DXゆえガンガン揺れるし風も来るから、興奮度倍増というのもある。
でも、あの吹っ飛び方とか生々しすぎて「大丈夫なのか」と思うほど。

輸送機しがみついて上昇する(ぐんぐん地表が離れていく描写は笑えるほど)トムのシーンの方が絶対スゴイのに、スタントマンのバイクの転倒はなまじ身近だからよけいにクルんだろうね。

ラストの閉め方も実にスマートで、本当に久しぶりに大興奮の映画だった。
これぞ映画、これこそスターって感じ。

ただ殴られるたびに座席が振動し、爆発シーンでは煙で画面が見えなくなるので、画面への集中度はそこまで高くないため(その分体感できる)、通常方式の上映でも再度見に行きたい。
【2015/08/15 13:03 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
進撃の巨人
8/7(金曜) 晴れ(37.7度)

あらゆる意味で話題沸騰中の「進撃の巨人」を仕事を早めに片付けて、夕方の回に見に行く。

提灯記事を通り越して、身内びいき極まった映画秘宝の絶賛コメントのほとんどが、実は「巨人の造形」か「巨人の人食いシーン」だと深読みしなくてもわかったので、その部分のみに期待して。
そもそも原作マンガもアニメも未見で、キャラクターは一切知らない。
せいぜい脚本を担当した町山なにがしが映画秘宝内で語った「原作はドイツの話なので、それを日本人キャストでやると破綻するから日本寄りにキャラ名を変えた」とか、主人公の行動原理が母の仇では無く恋人の仇にリライトした(この部分はプロデューサーの提案とのこと)等くらいの事前情報。

だから「原作と違う」「ひどい改変だ」とは思わないラッキーな鑑賞と言える。

学校は夏休みとは言え、平日の夕方、社会人にはいささか早い時間の17時半開始。
公務員さんなら17時終わりで速攻入れるか。ま、どうでもいい。僕は自営業だもの。

映画ってのは冒頭のつかみが非常に大事で、全く知らない世界に瞬間的どれだけ没入できるかにかかってる。
OPアニメは予告で見た、もはや手垢のついてまたかとげんなりするささやきボイスの林原めぐみじゃなくなっただけでも好印象。
綾波はキャラとしてエポックメイキングだったが、もうあの芸風は「またそのパターン? もう飽きたんですけど」状態だもの。短編の実写版巨神兵は、台本含め本当に残念だった。

ともあれ、なにやら何かにいらだっている主人公が郊外のミサイルみたいなところに立っていて親友とおぼしき男と女と三人で、まさに現代人のような浮ついた中身のない会話で「なんかオレの仕事ってこれじゃないんスよねー」と居酒屋で管まいている感じ。

そもそもエレンって男の名前なのか。ミカサの方が女って、この時点で困惑する(もう一人は聞き取れなかった。ガンツで中坊やってた役者)。

もうこの時点ですでに退屈。
さっさと巨人を出して見せ場を見せてくれ。

壁の向こうに何がある?とお約束な展開で、壁の間近まで行くものの、さてどうやって越えていくんだろう?なんて思っていたら、突然巨人来襲。

カタルシスあふれるシーンになるはずだよ、ここは。
だって100年現れなかったという巨人が出てきたんですもの。
何かにいらだっている主人公は自分のいらだちも忘れ、とりあえず彼女の手を引いて自宅に戻ろうとする。
地下シェルターか何かでもあるんだろうか?

巨人が壁を壊したことでなのか、街には隕石のような飛翔物が飛来、次々に着弾し建物を粉砕する。
でもなあ、ガメラ3の「109が爆砕した!」みたいな気持ちには、見たこと無い景色だからならないんだ。
そもそもなんで隕石みたいなのが飛んできてるの?という疑問が先行してしまう。

それにしても巨人の造形が映画秘宝のスチールでも見ていたが、フォームラバー感(今は違う素材を使ってるかもしれない。CGIになる前の映画でよく使われた特殊メイクなどのゴム素材)まるだしでちっとも生きてる感じがしないのが残念すぎる。

造形を担当した西村造形だかがTwitterで「金で頬をはたくようなハリウッド映画とは予算のかけ方が違うんだ」的に発言していたのを目にしたが、作り手が「予算が」を言ってはイカンですよ。
無いなら無いで工夫するのがプロだし、台所事情を他所と比べて話すのはもっともしらける発言だと、僕は捉えてます。

80年代の「遊星からの物体X」の特殊効果を担当したロブ・ボティーンは、あの当時でも恐るべき造形でゴムの質感皆無だったから、ようは造形の腕の問題なのではと思えてならない。

スカルピー(樹脂粘土)では生々しい皮膚感が作れても、それが人間大の大きさになったときにちゃんと「生き物の質感」になるかは、やはり技術的な部分で全く違うのだと思う。
むしろ今は教鞭を執っているスクリーミング・マッドジョージならもっとすごい巨人造形が出来たんじゃないかと思う。これも予算の問題でしょうかね。

さらに驚愕なのは、その後に登場する巨人たち。
白塗りの暗黒舞踏のような全裸の人間。特殊メイクで奇形度マシマシになってるとはいえ、もろに人間。着ぐるみですら無い。
CGでは質感的な生々しさが出ないからと、それで生身の人間を巨人としてチョイスしたとなにかで目にしてはいたが、これがもう開いた口がふさがらないビジュアル。

で、こいつらが割と無慈悲に人を捕まえては喰いまくるのだけど、洋画のような断末魔の絶叫ではなく「やめて、助けて、ごめんなさい」とか、不良に絡まれたしょぼくれたサラリーマンのような声を上げるから、近年まれに見る寄生獣なんかそっちのけの流血量なのに、もはや残酷さは微塵も無い。

最初からストーリーには期待してなかったから、「声を出すな。悲鳴を上げるくらいなら舌を噛め」と上官に口を酸っぱく言われている次のカットで楽しげな談笑とか、とりあえずセックスシーンに乱入してくるジェイソン的なオマージュ(でもそのセックスシーンは本当に必要なのか?)とか、なにからなにまで破綻している。

最終的に巨人同士の戦いの場面で人間側?の巨人も、これまたゴム感がひどく、もはや肉襦袢にしか見えない。
バトルシーンはどばどば流血してなかなかに迫力があるが、なぜか懐かしい昭和トクサツの建物密集地なのに戦うスペースがあるので「あぁ、これは怪獣プロレスの今風にCG処理して流血させているのね」とどんどん熱が冷めてくる。

ともあれ一度もあくびが出なかったので、それなりに夢中になって見ていたのだけど、完全にノリが40年代特撮怪獣映画だった。

毎週テレビでやっているデスノートにせよど根性ガエルにせよCG使ってるのに、あえてアナログ特撮を打ち出し日本人の意地を見せると気炎を吐いているようだけど、先駆者たる円谷英二は時代の最先端を行っていたはずで、もし存命で彼の現役時代にCG出てきたらその手法は精力的に取り入れたように思うのですよ。
ノスタルジーで昭和特撮を打っていくのは別にいいけど、こと巨人に関しては「何かの冗談ですか?」にしか見えないビジュアルシーンはどうなの?
ガメラ3は着ぐるみでもちゃんと巨大に見えたし、渋谷の街にいたように見えたんだけど、奇形児全開の裸の役者はどうひいき目に見ても巨大感はなかった。

で、じゃあCGは全然使わないの?と思ったら、エンドロールで無尽蔵にCG会社に発注していたみたいで、むやみやたらに多かったし。

見世物小屋的な楽しみ方、怖いもの見たさで見る分には、まさに「トンデモ映画」でアリでしょう。
あ、石原さとみはどんな映画に出ても、自分だけは全力投球120%で芝居するから、彼女のシーンだけは見応えアリです。
【2015/08/07 21:54 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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