サマーウォーズ
8/18(火) 晴れ(今年はたしかに冷夏だ)

夏休み明けだというのに、塾生欠席のため業務無し。
下半期もあいかわらず厳しい状況だ…。

いろいろと劇場の下調べをした結果、池袋がファーストショーが1.5kで、かつハコも最も広いことが判明。
ならばガソリン使って狭いハコの豊洲や大泉、板橋に行くよりもいい。
というわけで、朝一の回10時20分にあわせて出かける。
それにしてもここのところ乗り物の時間あわせがおかしい。
時刻表をネットで調べて、それにあわせて出かけているはずなのにギリギリになったり、今日に至っては乗り過ごしたり。
交通機関に頼らない生活をしているせいか、以前のような機械のような正確さで同じ電車、同じ位置、同じ踏切の待ち時間が完全に狂っている。
歩くのが遅くなったとは思えないし(徒歩通勤しているから)、単純に時間にルーズになったのだろう。
イヤだ。不愉快だ。遅刻するヤツは、ただのたるんだヤツだ。それなのに、自分がそうなっている。
乗り過ごしてホームで待つ間中、目に見えて気分が滅入った。
何しろその時間に乗らないと、池袋駅からサンシャインそばの劇場までの歩き時間を含めてギリギリ予告編が始まることになる。万一、ファーストショー狙いの客が押し寄せていて立ち見とか、よもやの満席で入れませんになったらどうするんだ。
ひたすらにおのれを責めさいなむ。
このくずが! ゴミ野郎が! だからダメなんだ!等々。

そしてタイミングの悪さは伝染し、高田馬場での乗り換えでも階段の途中で発車を告げるアナウンスがなり、ちょうどホームに着いた頃に鳴りやんだ。ドアはまだ開いている。早駆けすれば乗れたのに、目の前のリクルートスーツが邪魔で乗れず。いや、押しのければ乗れたが、それをしなかった。ここでも時間ロス。
今のは乗れたぞ。見たくないのか、サマーウォーズ。おまえはバカか?と内なるののしり声が聞こえるほど。

結果から言うと、徒歩通勤で慣れた速度と湿度の低さに助けられ、劇場に着いたのが上映開始五分前。
席に着く前にトイレに寄る余裕もあった。
なにより劇場がかなり広く、後ろ半分はおおむね埋まった状態。
ただ前寄りは比較的空いていて、真ん中の好ポジションをキープ。

見た人の評判はすこぶるよく、否応無しに期待は高まる。
しかし始まった瞬間、頭にはてなマークが浮かんでしまった。
え、なんでいきなり舞台説明から懇切丁寧に始まるの??
しかもいつぞや電撃のライトノベルに応募して二次選考まで通過した自作小説の設定と類似点が目立つ。
いや、同じようなものを考える人はごまんといるだろうからそれについては別にいいのだけど、自身が舞台設定から書き始めていて、ずいぶん後になってあらためて読むといまひとつ本筋への引き込みが弱いなと感じていたからなおさら。
いや、これはどうなの。
しかもデザインが、苦手な村上隆のカイカイキキみたいだし。
もしや協力しているのか?
ポスタービジュアルの田舎風景や大家族が出てきていないので、ここでガッカリして斜に構えてあとの展開に乗り切れないのもイヤなので、まずはニュートラルな気分に無理矢理もどす。

しかし見れば見るほどネット世界の描き方が似ている。
敵の設定とか、明確な悪のビジョンを描きづらい昨今では、あの落としどころはけして珍しくはないが、ついつい気になってしまう。

一方、田舎の大家族の舞台はアニメとは思えないほどの細かい芝居。
田舎のない身、しかも核家族な自分には、いきなりそんななかに放り込まれた主人公の気持ちにすんなり感情移入できた。
いや、いいですわ。
深いところでつながっている昔ながらの家族。
お嫁さんたち女衆が台所で支度をし、子供がかけずり回る。
男たちにはそれなりの威厳があり、でも年長者の曾祖母にはかなわない。
家長のいる風景。
武家の末裔という設定ではあるが、権利ばかり主張し義務を遂行しない薄っぺらな家族関係を大上段から切り捨てているというのは、いささか穿った見方か。
とにかく見ていて気持ちがいい。

お互いがお互いを信頼して力を貸す。
助けてと言わなくても手をさしのべる。

一方で気になったのは、辛酸をなめたネット界のエースへの中傷と、そのあとに掌を返したような「世界を救ってください」の他力本願さ。自分たちでは何もしないのに、救いだけは求めるその姿勢に、文字だけながら吐き気がした。
ただそれゆえにドイツの少年のあのシークエンスにはグッと来た。
彼はきっと「アンリアルトーナメントがやりてぇんだよ!」とキーボードを壊していた少年に違いない!

なので、おそらくリアルなつながりの力強さと、見えないネット世界の危うさを対比させ、しかし最後にはまるごと引き受けてしまいましょう!な精神。もちろんそれは、曾祖母から受け継いだスピリット。

それにしても描かれているキャラが見事なまでに細くてビックリ。
姿勢とか仕草とか、この監督さんは、ちょっとした小芝居の積み重ねが得意なのかもしれない。
「時をかける少女」でも気になったけど、今回の「サマーウォーズ」で確証に変わった感じ。

おもしろかったわ。

あ、一般的に名の通った格闘技ということで「少林寺拳法」にしたのだろうけど、相変わらず型の演舞が太極拳っぽかった。「少林少女」なんて少林拳を広めるといって、みんなでやっているのは太極拳だったので、それに比べりゃたいしたことのない、誰も気にしない部分だろうけどさ。
アカウントやアバターというネット世界の専門用語が、なんの説明もなく飛び交うあたりの「知らなくても画面から何か感じ取ってください」的なやり方がよかった分、なんだか残念。
いや、単に自分の記憶違いかもしれないけど。もっともガンマニアが「あのの装備はXX軍にはないから興ざめ」というのと同じなんだけどね…。

ともあれ細かいことは抜きにして、見事なまでに大所帯を描ききっていた家族ドラマは最高におもしろかった。
ただね、アニメにやられてどうするのよ邦画界!と、奮起してほしいところ。
ポニョにせよサマーウォーズにせよ、アニメキャラの方が芝居がいいって、映画好きとしてはちょっと複雑な心境です、はい。
料理番組以外でうまそうに食べてほしいわ、日本の役者さんたち。

<今日の判定>△
午前中から満喫してしまったせいで、午後はその帳尻会わせ。
全然ダメ曜日。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2009/08/19 01:30 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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