オーシャンズ
1/22(金) 晴れ(かなり寒い)

海洋動物もの。脅威の撮影。
わりと待ちこがれて、本日公開レイトショーで見る。

アニマルカメラマンというのは、ある意味最強の心臓と忍耐力、そして決定的瞬間を逃さない瞬発力を兼ね備えて、なおかつ被写体の動物たちへの愛情がないとこなせない究極の職業だと思う。
それが海の中であるから、もはや驚嘆としかいいようがない。
小笠原に行った際、ホエールウォッチングをしたのだけど、あの見渡す限りの大海原で次にどこでいつ出てくるかがまったくわからない状況を経験しているので「なんで真ん中のショットをおさめられるんだろう」と不思議でならない。
ようするに経験と勘と忍耐なんだろう。
クジラの近接ショット、まったく揺れないぶれない、イルカと同じスピードで進むカメラ。
波を真下から仰ぎ見るショット。
ただ自然を映し出すだけではなく、そのフレーム内に美しい構図が決まっていて、まさに息を飲む。

ただ…。
演出として差し挟まれるショットにCGが合成されているため、ありえない海底を埋め尽くすカニの群れ(大群とかいうレベルじゃない。まさにレギオン)のような強烈な画が「ひょっとしてCGなんじゃ?」と訝ってしまわせるのは大きなマイナス。
しかもその演出が「滅びろ人類」的アピール、いやもはやそれは説教の領域なのでゲンナリ。
ヒレをすべてもがれて漁船から生きたまま捨てられる鮫のシーンは、本当に胸が痛んだ。
漁師にも生活があるし、わたしも魚は好物だ。
しかし捕食者のせめてものつとめとして「とどめ」を刺すべきだろう。
定置網もしかり。
一撃でしとめられない捕鯨もしかり(クジラが大きすぎて一発で殺せない)。
人間が自然の中でいかに際だってガンなのかが、後半に映し出される。

ただキレイな自然、生き物を見せて「こんなにすばらしい生き物がいる地球を維持するために、自分にできることはなんだ?」というアプローチなのが、おそらくイギリスBBC系のネイチャーもの。
しかし「オーシャンズ」はフランス製作。
よりわかりやすく「こんなに人間はひどいことをしている。この現実を見て、あなたは何をすべきか」をぶつけてくる。
たしかに「わぁキレイ」「おもしろーい」で済まされるのもアレなので、強烈なカウンターパンチを見舞う気持ちもわかるが、つまるところ「人間が悪い」「滅びろ人類」なのが実に惜しい。

イイショット、すばらしい画もあっただけに、アホな観客向けにわかりやすく「人間悪」を押しつけ説教臭くなっていたのが残念でならない。

<今日の判定> △
鮫のシーンは本当に涙が出そうだった。
ダメなんだ、感受性が強いので。
どうすることもできない自身の無力さに、生きる意味を見いだせなくなるから。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2010/01/23 00:50 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
<<深爪王 | ホーム | がんばれ、自分>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://maruzoo.blog19.fc2.com/tb.php/1569-6bd71c64
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |