「悪魔を見た」「戦火の中へ」
3/1(火) くもりのち雨(ずいぶんと寒い)

韓流スペシャルというわけでもないのだけど、近場のシネコンではやっていないため、映画の日を逃す手はないということではなからハシゴ決意。
しかし上映時間の間がほとんど無く、昼を挟むのに昼食を取る時間がない。
しかし結果的に一本目に見た「悪魔を見た」が、あまりに凄絶だったため食欲ゼロに。
コンビニでチョコバーを買ってかじっておしまい。

さてその「悪魔を見た」であるのだけど、これけっこう楽しみにしていた。
なにしろ「親切なクムジャさん」以来のチェ・ミンシク。
wikiみたら5年ぶりの映画。
一時期、韓国の一部役者が破格のギャラを要求しているとしてソン・ガンホとともに名が上がって以降、見かけなくなってしまったので、ちょっと心配だった。あんな芝居ができる役者が引退するには早すぎると思っていたが、杞憂に終わったのはホントにうれしい。
そして今回「クムジャさん」と似たシリアルキラー。
しかし手口はより凄惨で醜悪。
とても「反則王」の監督さんとは思えないほど、ストレートな描写。
いや、「甘い人生」でもけっこうすごかったっけ。
イ・ビョンホンは「甘い人生」「グッド・バッド・ウィアード」に続く同監督では三連作目。
よほど買われているのだろう。よくよく見るとチェ・ミンシクも「クワイエット・ファミリー」で出演している。

劇場は昔は映画の日と言ったら歌舞伎町だったのに、今は一館のみになってしまった新宿ミラノ座。
予告編を一切見ずに劇場に足を運んだため、二度ほど席から飛び上がらんばかりに驚かされてしまった。
※先刻、予告を見たらかなり重要なシーンをおしげもなく披露。いや、もう少し抑えてよ…。ニフティに至っては冒頭の殺戮シーン(実際はちょっと違う)をまるまるオンエア。正気かよ、と。

チェ・ミンシク演じるシリアルキラーに対して、観客がイ・ビョンホンと同化するべく映し出される冒頭のシーンからして、正直目を背けたいほどのストレートさ。
とにかく人がむやみやたらに傷つく。それも女性ばかり。年齢職業問わずだ。
どうもレイプものは苦手なので、胸焼けがひどい。見ているときは嫌悪感しかなかったのに、見終わってからしばらくするとリフレインしてきて、僕もまともじゃない…と自己嫌悪に陥るほど。特に病院のシーンはその後のシーンのカタルシスもあって、強烈に刻み込まれてしまった。ううう。

韓国映画、とくにクライムサスペンスものは、ハリウッド映画ではぜったい助かるキャラを平気で殺す。間一髪助かるんだろ?がまったく通用しない非常さ、ドライさ。
ぬるい邦画に慣れていると「いくら何でもやりすぎだろ」を感じるが、お約束で助かるケースが皆無なため、誰が助かり誰が死ぬのかさっぱり予測できず、結果として妙に肩に力が入ったまま見続ける羽目となる。

上映時間二時間半。すっかり疲れてしまい、DVDは買わないよと見終わった瞬間には思ったものの、半日が経つとまた見たくなるから不思議だ。
それにしても韓国の女優さんの潔いまでのぬぎっぷりに、邦画界隈も少しは見習ってほしい。
拉致られて裸に剥かれているだけで、もうどうしようもない悲壮感と絶望感が出ることを知った。
恐怖ですくんで無抵抗なのも頷けてしまう。

狂気のチェ・ミンシクももちろんだけど、イ・ビョンホンの芝居幅はいったいどれだけあるんだという底なし加減。前作「グッド・バッド・ウィアード」の目の焦点が合わないイカレ野郎もすごかったが、今回のセリフが極端に少ない感情もあまり表に出さない役回りなのに、見事にスクリーンを通してこちらに伝わってくる見事さ。
なにより肩幅がしっかりあるので、シルエットから強そうなんだよなあ。

角川シネマ新宿へ向かう道中、同じくクライムサスペンスものの邦画「冷たい熱帯魚」をスルー。これも見たかったけど、正直かなり「悪魔を見た」で疲れてしまったので。
じゃあ「戦火の中へ」が娯楽映画か?というと、全くそうじゃないんだけど。

クォン・サンウ目当てとおぼしき韓流大好きマダムと、やけにシニア層が目立つ劇場内。
朝鮮戦争が舞台だから?

史実に基づいた映画というと浪花節お涙ちょうだいに料理してしまうのが邦画。
韓国映画はそこまで泣きを強要しない。
ただ「かつてこんなことがあった」を伝える感じ。
「シルミド」もそうだったけど、全滅したと思わせて実は生き残りがいるという点も妙にリアル。
しかもそこに本物を連れてきてエンドロールで語らせる。
正直、話の内容には?がついて回ったのだけど、このエンディングの二人の生存者(おそらく高齢のため無くなった方もいるのだろう。だから71名中2名しか助からなかったとも思えない)の語りで僕はやられた。

それにしても「プライベート・ライアン」ばりな戦闘シーンが、冒頭から展開される。
話は単純。拠点を死守せよ、学徒兵だけで。これだけで二時間持たせてしまうのだからたいしたもんだ。

しかし気になったのは不良役のクォン・サンウのキャラクター性。
おまえ、どんだけ周りに迷惑かけているんだ?って部分が、まったく糾弾されない。
森の中でたばこ吸ってたから仲間が撃たれたというのに、次のシーンでもしっかり吸っている。
僕はてっきり「たばこよこせ」と差し出されたものを握りつぶすくらいすると思ったのに。
いつまで経っても主人公の中隊長(これが向こうのアイドルグループBIGBANGのT.O.P)とそりが合わず、それなのに騎兵隊バリな活躍。
ppsh41をたらふく食らっても死なない不死身さとか。

それでもハリウッド映画並な迫力があるのは確か。
女っ気が一切無い(一応わずかながらあるが)割り切り方も韓国映画ならでは。邦画では絶対こうはいかない。

テーマ:韓国映画 - ジャンル:映画

【2011/03/02 01:28 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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