冷たい熱帯魚
4/8(金) 晴れ(風がかなり強い)

園子温監督は「愛のむきだし」の満島ひかりのFUCK YOUポーズのスチルがなぜか猛烈に印象に残り、すっげー見たい!と衝動に駆られるも四時間という上映時間と上映館の少なさで劇場では見ることができなかった。
今回の「冷たい熱帯魚」も新宿単館上映。
先月の映画の日、上映館の目前を通り過ぎて「戦火の中へ」をチョイスしてしまった。
というのも、「悪魔を見た」と日韓猟奇犯罪映画を、それも二時間超えをハシゴはキツイという判断から。
その後一ヶ月、見るチャンスはいくらでもあったはずなのに、気づけば上映終了。
しかしラッキーなことに普段利用しているシネコンにて二週間の限定公開と相成った。
金曜は会員特典1kで見られる、これを逃す手はない。
先だっての地震の影響と節電でレイトショー上映がすべて無くなってしまい、貧乏映画好きにとってはまさに苦難の時期。ゆえに金曜の1kはひじょうにありがたい。

こまかいカットバックと読み取れない殴り書きの字幕。
胸元の谷間を強調した女性がひたすら冷凍食品を買っている風景。
映画秘宝で絶賛しているので、普通の演出ではないだろうとは予測していたものの、あからさまにサブカル臭のするオープニング。
とはいえ、説明セリフがない流れで見せていく旧来の王道演出なので、これは身をゆだねてみようと。
唐突に画面に割り込んでくる今回の主役でんでんは、わざとらしいのか棒読みなのかはっきりわからない、なんだか不思議な台詞回し。下手なのか上手なのか、冒頭ではわからないものの、どんどん引き込まれていく恐ろしさがある。いささかオーバーアクトも目立つが、気のいいおっさんがなんの前触れもなく豹変しDVを始めるあたり、薄ら寒いものを感じた。
もう一人の主役吹越満は空想に逃げ込むものの、現状の改善策を何も立てられない典型的なダメ人間。
最初は見ていて同情したが、次第にどうでもよくなってくるあたりがすごい。
女優陣は知らない顔ばかり。
AV系の人かと思っていた吹越の奥さん役神楽坂恵とでんでんとの濡れ場は、ヤバイくらいに興奮しましたわ。
一方のでんでんの奥さん役も後妻なのか?と思ったもののそうでもなく。
ちょっとわざとらしい目線の投げ方とかいかにもな芝居で「うーん」な感じだったものの、これもでんでんと同じく見ていると気にならなくなってくるから不思議。
そこはやはり監督の力量と演出なのだろう。
サブカル臭はすっかり忘れていた頃にラストで復活してくるが、そのときには作品にのめり込んでいるのでまったく問題なし。
それにしても146分という長尺もだが、ワンカットがやけに長い。
前記のでんでんの豹変シークエンスとか、このカットを割らない演出が迫力を底上げしている。
なんというか邦画臭しない。
ある意味、韓国映画のような印象。
強烈すぎて疲れてしまった。
先月「悪魔を見た」とハシゴしなくてよかった。

そうそう、社本(吹越満)の経営する熱帯魚屋は、僕の祖父母が眠る宝仙寺目の前の「まっかちん」だったとは。
映画のフレームに切り取られると舞台となる静岡にあるようにしか見えないもので。
でも一瞬、娘のダメカレシがやってきたときカメラが左にパンして葬式の看板が見えたので「街道沿いなのにアレ?」と感じたけど、むしろそれでエンドロールにロケ協力「まっかちん」と確信。
ある意味、一番感動したところかも。
知っているロケーションなのに別物に見えるという映画マジックの。

テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

【2011/04/09 00:57 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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