デザフェス始末記
11/14(月) 晴れのち雨(20度。昼間はかなり暖かい)

前回のデザフェス前に感じた「数を作りすぎたことによる、来る日も来る日も合わせ目消し、何工程にも及ぶ塗装に、なんだかデザフェスに出ることが義務感」のため、今回はかなり直前になるまで制作にはいることができなかった。
いわゆる『造形モード』にいつまで経っても入らない。
世の中には鏡面仕上げのように磨き倒した作品を出している方もいるので、僕程度で「磨くのが大変だ、面倒だ」はちゃんちゃらおかしいのだけど、そこは個人個人の尺度が違う。磨くのが楽しい人もいれば、苦行に感じる人もいる。
そしてエアブラシによるグラデ処理。凝ったつもりで何層にも塗っているのに、大きな会場で見るとまるで薄味。
先だってカエルものの展示会に出品して、それをひどく痛感した。

磨くのもイヤなら、エアブラシも作業内容に比べてまるで割に合わない。
そんな風に感じていては、作りたくなるはずもなく。

月日が流れて、いよいよ開催一ヶ月あたりになり、頭を切り換えた。
磨かずに済むもの、ディテールを入れ倒す、もしくは溶きパテを塗りたくって梨地にすることでクリアできる。
塗装は筆塗り一本。メタルフィギュアは筆塗りながら、ハイディテールが浮き出していてすばらしいし、その塗料を使えばいい。あとはいわゆる筆塗りに特化した絵の具を使う。

若冲ガマは、そのハイセンスでナンセンスな風合いに一目惚れし、さらには「この立体物はないだろうし、そもそも自分がほしい」というところから。本当は粘土の表面はある程度ツルツルにしたのに、サフを吹いたら梨地になってしまったので、複製してから一つ一つにさらに溶きパテを塗りたくった。

もう一つの新作はハシビロコウヘッド。
粘土の表面を小学校高学年より愛用しているかれこれ三十余年ものの鉄筆でけがいていく作業、昔はよくやったが複製を考えると後処理が面倒でやらなくなってしまったが、今回復活。
入れれば入れるだけ見栄えがよくなるので、一見大変そうだけどまったく苦にならない。

さらにワンダーフロッグ用のマスク。
これは磨かなければならないが、そもそもお面なので面積も小さく、消えてしまうディテールもないから辛くない。

というわけで、この三種が今回の出品物。
deza_11_Nov_2.jpg deza_11_Nov_4.jpg deza_11_Nov_3.jpg deza_11_Nov_5.jpg deza_11_Nov_1.jpg
正直、若冲ガマはたくさんうちにいてもいいと思って、なかば自分用に作ったようなものだったのに、伊藤若冲を知っている人に求められてほとんど旅立っていった。
ある意味マイナーキャラを作って、それを知っている人と意識が共有できるのが楽しい。

ハシビロコウヘッドはドイツ兵にして三体並べた。もちろん売り物として。
しかし注目度は抜群ながら、勝負価格設定のため、三体用意して一体も売れず。
単体のヘッドも同様。
デザフェスで4kはTシャツより高いし、通貨の単位がほぼ1k、0.5kでは、よほどの牽引力がないと無理。
残念ながら僕の作品にそこまでのパワーはなかった。
写真はかなりたくさん撮られたので、ようは写真で充分満足してしまうレベルだったということ。

ファントムマスクも割と苦戦。これはうけるだろうと自信があったのだけど、前回作った骨マスクの方が引きがよく、完全に滑った。
値段も手頃、骨マスクをあわせても1kなのに、骨のみ買っていく人ばかり。

かくのごとく、僕の読みは世の中とズレがあることが、今さらながら思い知らされる一幕。
ハシビロコウヘッドはたしかに受けたが、連れて帰るほどじゃなく。
一方の若冲ガマは「これは無理だろう」と思って、我が家に群れなすガマとして飾ろうと思っていた計画がすっ飛んだ。

もっともの誤算は、カラーレジンで抜いて目のみを塗ったアマガエル番頭。
今まで作ったら作っただけ売れていたアイテムゆえ、色は塗ってないけどキーホルダーをつけて少し安くしてるから大丈夫だろうと思ったものの、まるで伸びず。
最後に買ってくださった方が、興味深い言葉を残してくれた。
「これ、服来てたんですね」
ようはカラーレジン単色ゆえ、はんてんが判別できなかったというわけ。
完全なる誤算。
気にもしなかった部分だった。

売り上げは前回、前々回に比べてかなり厳しいものがあったが、一方で得られるものが多かったのもまた事実。
毎回出ている結果、立体物の知り合いが増え、そのお話がとにかく楽しい。
また、いつも気にかけてくださる方々も確実にいる。
そもそもマニアックで世間とは感性のズレがあるのは今さらわかったことではないし、でももっともっとがんばろう、がんばらねばと思った今回のデザフェスでした。
deza_11_Nov_6.jpg
【2011/11/14 21:45 】 | デザフェス用 | コメント(2) | トラックバック(0) |
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コメント
お疲れ様でした
こんばんは。デザインフェスタお疲れ様でした。
私も出展していたのですが、今回は作業が全然間に合わず、事前にブログチェックをしていなかったので、当日ブースにお伺いした時、若冲カエルに目が釘付けになってしまいました。
若冲大好きなので、変にテンションが上がってしまいました(笑)後でカラーフクラくんを買い忘れていたことに気がついたくらいです。
お話もできて、とても楽しかったです。ありがとうございました!

画家シリーズとして、次は歌川国芳なんていかがですか?国芳といえば金魚や猫ですが、カエルもなかなかユニークですよ。
是非、ご一考をお願いします!

また次回、お会いできることを楽しみにしております。
【2011/11/15 02:01】| URL | うずら #-[ 編集] |
ありがとうございます!
うずらさん
あ、和装の方ですね!いつもありがとうございます。
若冲ガマは事前にブログでも写真を載せてませんでしたし、「どうせ知らないからうちにみんな戻ってくるし」と単体での写真(というか完成品を並べた写真)も撮ってませんでした。
というのも、あまりに突飛な形なので、原型のグレーの状態だと「なにこのヘンなの」でどん引きされそうだったので…。

歌川国芳はあまりよく知らないので、さっそく検索してみたところ、見たことありました^^;
江戸、幕末期の絵師では河鍋暁斎が群を抜いて好きで(カエル大好きな人なので)、ついで最近になって若冲を知りました。正確には鳥の超絶技巧細密画の若冲は知ってたんですが、あの落書きみたいなガマは知らなかったんです。
歌川国芳だと「かえるづくし」の上下姿が素敵ですね。暁斎はトノサマガエルが多いですが(作風もシャープな印象が多い)、国芳はヒキガエルの印象ですね。金魚も丸いので、きっと丸いラインが好きなんだろうなと思いをはせてみるとおもしろいですね^^

また来年五月、お会いできることを楽しみにしています!
うずらさんのブースも是非おじゃまさせていただきたいので、直前になったら教えてくださいね。
それでは、ありがとうございました!
【2011/11/16 00:11】| URL | 1ロヨ #-[ 編集] |
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