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使わなかったチケット
3/29(土曜) 晴れ(23.3度)

アイドルやアーティストに疑似恋愛して、それをこじらせて応援するのを止めるというのは昔っから僕にはなくて、むしろ音楽性が変わってついて行けなくなる(もしくはその人の積み重ねていた部分とは異なる…ような気がするだけなんですが)と、とたんに冷めてしまう傾向が強い。

最初は聖飢魔Ⅱだった。ルーク加入後しばらくしておしゃれロックに方針転換し「殺せ」とか「奪え」など、本来聖飢魔Ⅱが持っていた悪魔的な歌詞が失われ、ファンクラブにも入ってミサ(コンサート)にも足繁く通っていたのに一気に冷めた。

次が森高。もう何度も書いているけど斉藤英夫さんの打ち込み楽曲が好きだったというのもあるが、森高の奏でるドラム音がどうにもこうにも軽すぎてCDとしての完成度が下がったように感じ、やはり聞かなくなった。
逆に20年経っても森高ランドの出色のデキは今聞いてもまったく遜色ないし、むしろ「この路線で行ってくれてたら」と違った未来を想像してしまう。

聖飢魔Ⅱは作詞、森高は音。それ以外にも一度興味を持つと全部集めたくなって一気に傾倒、その後方向性が変わってイヤなるのがほとんどだから、解散や活動中止まで聞き続けるということがほとんどない。

音楽を作る側の人間だって当たり前のように成長し、自分たちはよかれと思って進化していくので、それは下世話なことを言えば「髪型や服装が替わって『そんなのおまえらしくない!』と女性に対して自分の好みを押しつけている」のと同じようなもので、昔好きだった「あの人の面影」イコール「聞き始めてハマった楽曲」に固執し続けているだけなのだろう。

だって本当にそのアイドルなりアーティストなりが好きなら、その変化すら楽しむべきであり、それで「おまえは昔と変わってしまった。もう聞かない」というのは単純に変化について行けないだけとも言える。

見かけの容姿ほど音楽性というのは単純ではないと思うが、僕はその音楽性(絶対音感とかは皆無だけど、音源として聴いていて気持ちの良いバランスもすごく重視している。だから音の軽くなった森高は聴かなくなった)に入れ込んで聴く傾向が強いので、歌い手、バンドのパーソナリティは正直どうでもいい。
いや、おもしろいMCがあればそれはそれで楽しいけど、でもファンとして支持しているのは楽曲であり音源。

今月、すでに購入済みチケットの二枚目を使わなかった。
結局行ったのはこの間の日曜の電マニだけ。
買って使わなかったチケットよりも安い上、お土産まで付いているさーびす旺盛っぷり。
他のものと比べるのはどうかと思うが、来たからには音楽以上に楽しませようという気骨がそこにあるように感じる。

しかも10年続けているとか。

今の僕は10年間ぶれない音楽性を打ち出しているプラムソニックが一推しで大ファンなのだけど、やはりそこは筋の通った10年という重みがあるからこそ惹かれたように思う。

本職が別にあってサークル活動的に音楽をやるのも、またひとつの手だと思う。
高校の同級生の完全素人おっさんバンドは、その演奏の楽しさからオリジナル曲で全く聴いたことがなかったのに、楽しさ伝わった。
そのときに聞いたのは「楽曲そろえるのに半年、ライブ前一ヶ月練習した」だったかな。
サラリーマンで四十路も半ば越えた連中がおそらく休日つぶして練習に励んだんだろう。

そんなのを先週見てしまったから、本来今日行くはずだったチケットを持っているライブが、事前のツイートもほぼなし、リハは前日のみとか目にしてしまうと「あなたたちの生活基盤に口を出すつもりはないが、半年以上ファンを待たせてリハ時間とれないからアコースティックとトークショーでいいよね?」と言われて「はい、よろこんで!」と素直に喜ぶのはそれこそ生粋のファンだけ。

僕は表現者として台所事情を知ってもらった上で「まぁしかたないよね」とファンに事情を共有させるのは、平成の東宝ゴジラ映画のようで吐き気がするほど気に入らない。
「だってハリウッドみたいな予算はないし、着ぐるみ使わなきゃならないし」としがらみがんじがらめなのはファンとしても周知の事実。だがそれで作品が面白ければいいがちっとも面白くない。わずかに期待して見に行って、毎回裏切られることを繰り返し続けた。
ゴジラよりも予算の少ない平成ガメラの「無いなりに見せ方で勝負じゃ!」と、たしかに画面の見れば予算が少ないのは感じ取れても、時々はっと息をのむようなショットがあり、シチュエーションがあり、ドラマがあった。

客を呼ぶのならば、台所事情なんて関係ない。
メンバーが外国在住なんでリハする時間がありませんなんてのは、それなりの値段でチケット買わせる音楽やってる人として、とうてい許せるもんじゃ無い。
半年以上なんのファンへの活動アピールも無く、七ヶ月ぶりのワンマンがバンドじゃなくてアコースティックとトークショーってなめてるにもほどがある。
往年のアイドルの顔を見たい生粋のファンには会うだけでも大喜びだろうが、僕は顔を見に行くんじゃ無い。親戚じゃ無いんだから。

音楽を聴きたいんだよ。バンド演奏が聞きたいんだよ。幕間のコーラス隊を聞きたいんだよ。

だから僕はもうあのバンドを応援しない。
ファンがひとり減るだけ。
【2014/03/29 21:52 】 | ライブ、音楽関係 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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