フューリー
11/28(金曜) 曇り(15.1度)

たしかスチーブン・キングの原作小説で「フューリー」ってホラー映画があったような。
ま餓狼伝説も英語タイトルに「fury」ってついてたけど。

博物館所蔵の世界で一台だけ稼働するティーガーが登場するということで、ミリタリーマニアにとってはある種、見所はそこだけでも全然Okay(今風の言い回し。好きじゃない)。
ただそのティーガーはアフリカ戦線のものなので、サンドイエロー。
ドイツ国内が舞台の1945年だから、本来は迷彩かツメリットコーティングされているべき。

ま、色替えならCGIでできただろうにそうしなかったのは、そこまでの時代考証よりも「あのティーガーが」を売りにしたかったからに違いない。
さらに厳密に言えばティーガー2であった方がよりリアルだそうだが、シャーマン戦車じゃどう転んでもティーガー2足止めできても撃破はできないんじゃ?

それにしてもブラッド・ピットは、どうにもSSが嫌いという設定が好きらしい。
もろに言動がタランティーノの「イングロリアス・バスターズ」のそれだった。
あの作品と違い(一応、顔の傷がSS憎しの原因という裏設定だった)明確なバックボーンも明らかになってないので、第一印象は「野蛮なヤツ」でしかなかった。

そう、戦車乗りもみなとにかく品がなく野蛮である。
新兵がビビるのも頷ける。
あんなヤツらと鉄の棺桶に入って運命ともにするなんて、もう初日からお先真っ暗じゃないか。

昔から戦争映画では、常軌を逸した地獄を見てきておかしくなった連中が出てくるが、どこかまだブレーキのかかってるものもいたりしたが、このフューリー号のクルーにそれは無い。

ひたすら野蛮だ。

捕虜も撃ち殺す。開放した街の女に手を出す。

もしかすると今まで見てきた戦争映画では描かれなかった暗部なのかもしれない。
たまたまケーブルテレビでやっていたこの監督の「トレーニングデイ」を見たが、普段はいいもののデンゼル・ワシントンが完全な悪党警官で、全く救いようのない話だった。

それの戦車乗り版という感じか。

戦車同士の戦いは中盤の山場、ティーガーとの戦闘のみ。
あとは対戦車砲だとか歩兵相手ばかり。
戦局が悪いからなのかもしれないが、ドイツ兵があまりに無策に見えて、いささか興ざめ。

基本的にはフューリー号はほぼ無傷でラストバトルに望むという、わりとありふれた展開。
まぁ戦車失って、いきなり歩兵になるのはさすがにまずかろうから、そうせざるを得ないとも言える。

印象に残ったのは、とにかくティーガーの比類なき強さ。
正面から撃ち合って、着弾してもはじき返しているさまをみて、シャーマン戦車の乗組員が絶望しないで撃ちまくるのは、すでにやけくそなのか?
あと、意外とあたらないのもなかなかよかった。

期待が大きかっただけに、正直「重い映画」という印象が強く残っただけ。
戦車という密室劇ではあるものの、なんかそのあたりの絆とかそこまで前面に出してないし。

それにしても先代の機銃手、どうやって都合よくひとりだけ死んだんだ?

ど迫力でドイツ兵にも血がある「プライベート・ライアン」や、古い映画だけどとにかくドイツ兵がかっこよく戦意高揚する「戦争のはらわた」に肩を並べるだけのインパクトは、残念ながらなかった。
【2014/11/28 19:22 】 | 映画鑑賞記 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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