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硫黄島からの手紙
12/11(月) 晴れ(気持ちよい)

月曜の朝イチの映画館、さぞやガラガラだろうと思いきやそうでもなく。
前回見た「父親たちの星条旗」の時もそうでしたが、シニアの方がとにかく多い。
確実に戦争を知っている世代の方々です。
ご夫婦の場合も男性ひとりの場合もあるけど、女性ひとりというケースはほとんどないのは、なにか理由がありそうです。

タイトルバックからして日本語で、劇中英語が話されるのはほんの少し。
完璧な日本映画です。
ただ違うのは、日本でこの映画は作れないということ。
よく言われる予算のかけ方とか、そういった部分ではないです。

「男たちの大和」は、淡々とした『戦争は悲惨なのよ』を珍しく前面に出さないいい映画でした。
それゆえにディテールの甘さが非常に残念で…。
「硫黄島からの手紙」は、それをもっとドライに突き放しています。
このあたり、さすがイーストウッド監督。
日本側の視線だからといってヒロイズムを描くわけでもなく、さりとて悲惨な状況をつるべ落としに見せて「さぁ泣け、感動しろ」でもありません。

そしてもう一点。
主役の二宮なにがしはジャニタレです。
そう、顔も汚れず、無精ひげも生やさない、いつでもツルツルむきタマゴの代名詞の、です。
ところがそれは邦画の中だけの話でした。
とにかく汚いです。
芝居がなんとなく現代っ子のそれなのが少々鼻につきますが、きっとこんな人もいたのだろうと思えば別段気にすることでもないかな?と。

内容は、とにかく重いです。
そして見終わると「靖国神社に行かなければ」という気持ちにさせられます。
このあたりのくだりも、日本映画では絶対に口にできない台詞だと思います。

昨日地上波初登場の「ラスト・サムライ」はまさしく侍の話で、ある種すごく昔の話として見ることができ、純粋にストーリーを楽しむことができます。
しかし「硫黄島からの手紙」は、つい祖父や祖母の時代です。
手を伸ばせば、そこにあった現実です。
そして劇中散っていった方たちは、いわば疎開して戦争を乗り越えた祖母の恩人なのです。
彼らが一ヶ月食い止めてくれたおかげで祖母は生き長らえ、そして母が生まれ、さらにわたしが生まれている。
いや、今の世の中にいる日本人のほぼすべてがそう。

劇中「靖国の御霊になるのだ」と言って散った兵隊さん。
「天皇陛下万歳」は、正直いまひとつピンと来なかった部分が、上記の表現ではズシリときました。
ホントに若い世代、無軌道に自堕落に無目的に日々を消費している人たちが見るべき映画です。
わたし自身、今の今まであまりに知らなすぎた…。


近いうちに手をあわせに行こうと思います。


こういう映画が自国で作れる国になってほしい。
歴史の教科書あたりではたった一行「硫黄島の戦いで日本軍が破れ、本土空襲が始まった」ですが、彼らがいたからこそ今の我々がいることを海外の映画監督が教えてくれるとは何とも皮肉なものです。


【2006/12/11 19:07 】 | 映画鑑賞記 | トラックバック(0) |
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